• 機械と構造物の健全性評価・制御

    日本非破壊検査協会の秋季大会に出席するため広島にきました.11月3日の夜に羽田空港を出発してから,福岡→台湾→広州→南京→上海→広島と一度も東京に戻らず出張が続いています.夕方遅くに広島駅のバスターミナルにつきましたが,学生が待っていてくれ,スーツケースを持ったまま居酒屋に行きました.

     次の日はA君,B君,F君,Zさんが発表しました.一般の発表が終わったあとに大和ミュージアム館長の戸髙さんが基調講演をしてください,次のようなお話を伺いました.

    ・造船所の職人さんたちには,帝国大学を卒業した人と同等の給料を支払っていた

    ・海外に船を注文した際には,日本にただ持ってこさせて納品させるのではなく,船にかかわるすべての業種の人で海外まで船を引き取りに行き,その船に海外の人と一緒に乗って日本まで戻ってくる間にいろいろなことを吸収した

    ・軍縮条約で新たな戦艦を作れなくなった時期は,本当は必要がない改修を繰り返して,職人さんたちの技術を維持した

    ・ある造船会社が破産しそうになったとき,技術を残すため,国(海軍)が買い取った

    現在に当てはめてみて,優れた技術や技能に対して,またそれを持っている人に対して,ちゃんとした対価やステータスが与えられているかどうかなど,いろいろと考えさせられてしまいました.あまりにも刺激をうけたので,東京に戻る前に呉まで足をのばし,大和ミュージアムをみてきました.