• 機械と構造物の健全性評価・制御

    博士学生の芦澤君の紹介で東京藝術大学の亀川先生と丸井先生の研究室を芦澤君と二人で訪問しました.東工大にはない写真のような設備を見学させて頂くとともに,定在波がたたないように設計された部屋で持参した音源を再生して頂いたり,22.2chマルチチャンネル音響のデモンストレーションをして頂きました.スピーカーを様々な方位に配置し,適切な方法でそれぞれのスピーカーから音を発することで,遠くで鳴っていた音が自分の方に近づいてきたり,遠ざかって行ったりと,音を制御することで様々な表現ができるということを体感させて頂きました.

     私が専門とする分野は可聴域外の”超”音波です.工業分野と医療分野で用いられている超音波フェーズドアレイ探傷装置では,複数の超音波発生素子を用いて超音波の伝搬方向を制御します.上記のデモンストレーションの技術や考え方と似ているところと似ていないところがあり,どちらも自身の将来の研究のために勉強になりました.

     訪問する前は,可聴域の音を専門とする先生方と私のような超音波領域の音を専門とする分野の教員とで話が続くか正直不安でしたが,話をしてみると共通する話題も多くあり,また,共通の知り合いの先生もいることがわかり,訪問後は場所を変えて遅くまでいろいろとお話をさせて頂きました.お忙しい中,私たちのために時間を割いて頂いた両先生に感謝します.